こんにちは。
CASANOVA&COの中山です。
タイトルにもSUMMERとありますが、今年は夏の威勢が良すぎますね。
だいぶ張り切ってますね、夏が。
そんな時期を待ってご紹介したいものが、今回のもの。
服、ではなく、靴。
革靴。
ローファー。
当店のローファーといえばあのブランド。
Post Production。
早速、早速。
Post Production
Saddle Loafer
material _ Hand Dyed Baby Calf
color _ SUMMER ORANGE
size _ 4,4H,5,5H,6
レザーシューズの基本である艶黒。
エレガントさ、を軸に靴づくりを続けるブランドという認識の方も多い中でのこのオレンジは驚く方もいるのではないかと感じています。
しかしながら、流石のPost Productionと言いますか。
靴としての木型&シェイプから感じさせるエレガントさを追求しているからこそ、ポップさとエレガントさのバランスの妙。
色はとびきりにポップで鮮明なSummer Orage。
形は新型となるセミスクエアトゥで、ブランドが展開してきた中でも最もシャープなトゥシェイプ。
カラーリングで魅せるポップさと、造形で魅せるエレガント。
ポップな発色とは裏腹に、どこか奥行きも感じます。
盛夏の夕焼けをイメージした燃えるようなオレンジ。
真っ赤に染まる夕焼け空と段々と暗くなり夜空が迫ってきているその両方を抽出したようです。
ツルッとした所謂なカラーレザーシューズでは、夏の夕焼けは表現できるはずもない。
materialはHand Dyed Baby Calf。
そう、アトリエにて手染めされたベイビーカーフ。
透明感を感じさせる、レザーの奥から艶がでているブランドの顔でもあるベイビーカーフ。
そのベイビーカーフがこれほどまでに別の表情に仕上げてくることもブランドとしては大胆な挑戦だと思います。
本来の魅力を十二分に理解しているからこそ、違う側面からの魅力を宿すことはすごく思考を凝らさないといけない事だと思います。
全くの別物であってもダメ。
本来の魅力を残したまま、別の顔を見せること。
ブランドがまた一度ベイビーカーフの魅力と向き合って、信じ抜いたからこそできることだと思います。
ベイビーカーフの皮の奥から感じる艶はそのままに、オレンジというポップ代表のような色合いに品が宿る。
手染めならではの一足一足ムラのある表情もまた、カラーレザーシューズ特有のいかにもな量産品ですという見た目を全く感じさせない。
所有者しか感じることはないかもしれませんが、こういった創作の跡には履く意味を感じます。
そして最もエレガントたる靴の造形。
新型の木型もかなり攻めた形状をしているからこそ、その佇まいには品がある。
この振り切り具合は毎度ながら「これが、うちがつくるかっこいいなんです」と心に響いてくる。
履き始めは一日履いていられないほどですが、ブランドのスタンスを日々感じると頑張れました。
馴染みきったその先には包み込むようなアッパーに加え、サドルのしっかりとしたホールド感がお待ちしております。
ブランドの中で最もシャープに木型というだけあって、ギリギリまで足幅を攻めたトゥと、細くとられた土踏まず(ウエスト)の部分がたまらないんです。
ワイズにゆとりを持たせる場合、足の母指球が収まる位置が靴の最も広くなる部分になるのですが、そのゆとりを馴染みまでを想定してギリギリ不快感を感じさせないところまで削っている様に思う。
そう、靴を履いた時の足の見え方もエレガントに魅せるために。
印象としてもトゥが長めにとられている様に見えるし、直線に近いフォルムになるからシャープにも感じる。
足幅もウエストもどちらも細く作られているので、ほんとにギリギリを攻めている。
だからこそ、靴の佇まいも細く流れる様な凛としたものになっています。
道具としての使い心地とブランドの美学のせめぎ合いですねこれは。
では、もはや危ういと言っても良いこのSaddle Loaferをどう履こうか。
僕の中の直感では、どんなパンツを履くかは決まっていた。
皆さんも浮かんでいそう。
裾幅が広いパンツだ。
たぽっと溜まった裾からスッと覗くトゥーシェイプ。
きっとSaddle Loaferが持つムードを洋服にも反映できるだろうと思っていた。
まさしく思ったとおり。
実のところ、ブランドもそういう洋服と相性がいいと言っていました。
僕の中では一つの仮説というか、ほぼ確実だなと想定していたのがIRENISAのパンツとの相性だ。
シグネチャーでもあるTWO TUCKS WIDE TROUSERSをはじめ、スラックスは基本イケると。
写真ではSEMI FLARE TROUSERSを履いております。
Saddle Loaferの凛としたエレガントと色気のある美しい造形のIRENISA。
そこにポップなSUMMER ORAGE。
艶黒であればドレスな装いに近い組み合わせを、相性はそのままに日常的に季節感を感じさせる抜けがあると思います。
ポップなカラーでエレガント。
ブランドの新境地であり、新発見。
ローファー特有の丸みも、まさにな感じが和らいでくれていると感じてる。
ならばならばと思い、だっぼだぼに履き倒して裾が破れ、裾上げをさせて頂く時に左膝をつく癖のせいで擦り破れてしまったHERILLのデニムで、さながら刃牙に登場する花山薫カジュアルver.的な組み合わせも良いんじゃないかと思ってしまった。
北野武監督作品のアウトレイジのようなスタイルもかっこいいと思っていまして、ダボダボに溜まった裾から覗く爪先が尖った革靴の組み合わせ。
そのバランスを洋服にという想いですね。
先述しましたラストの特徴が、履いた時にくびれを生み、シャープな印象が故に僅かに主張して見えるコバとセミスクエアトゥが、細身な革靴でありながら溜まったスソとの調和が生まれてます。
なので、夏もフルレングスを履かれる人はたっぷりと溜めてあげるのもいいのではないしょうか。
僕は元々靴下をがっつり見せるのは苦手派だったのですが、今年の暑さはそうも言ってられないなと思い決断。
やっとこさ、ロングソックス&ショートパンツをデビュー。
そこに、足元はSaddle Loaferを添えるのも良いんじゃなかろうか。。。
靴下から、細身な革靴への繋がりは足を綺麗に見せてくれるんじゃないか。。。
となると、必然的にSUMMER ORAGEが爆発的に映えますね。
着用しているショーツも22SSのIRENISAです。
スポーティーなショーツに合わせるのも気になりますね、化学反応が起きそうな予感もしてます。
あ、すね毛は剃らない派です。
おじさん足とエレガントな足元の組み合わせは嫌いじゃないので。
分かってはいましたが、こんな時でもOlde H & Daughterのシルクソックスは素晴らしいですね。
シルク特有の奥深い発色が際立ってます。
なぜ、この時期に革靴なのかと言いますといくつか理由があるのですが、
ひとつ目は、カラーリングにもある通り真夏の足元の選択肢のひとつとしてご提案したかった。
二つ目が、レザーが手染めになるため梅雨が明けてからの雨が少ない時期に見て頂きたかった。
そうなんです、アテンションとしまして水濡れにはご注意頂けましたらと思います。
サイズにつきましては、すでにRe-Luxをお持ちの方はハーフサイズアップがちょうど良いと思います。
寸法上ですと、
24.0cm = size 4
24.5cm = size 4H
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の様に、○.○cmがちょうどサイズ換算になる目安です。
サイズ等でご不安がありましたら、お問い合わせ頂けましたらお応えいたしますので何なりとお申し付け下さい。
今シーズンを象徴する一足でもあり、真夏のマンネリ化してしまいそうな洋服に新たな色を加えてくれる一足です。
ポップな発色は、心にも作用して夏を楽しめるなと感じております。
気にして頂ける方は見てみてやって下さい。
CASANOVA&CO
中山