こんにちは。
CASANOVA&COの中山です。
現在開催しておりますIRENISA 25FW / LIMITED STORE。
たくさんのお客様にお越し頂きまして誠にありがとうございます。
ちょうど岡山も秋らしい気温感になってきましたね。
長袖が心地よいです。
今回は開催中のIRENISAの洋服の着用写真を交えながら見所と言いますか、魅力を熱弁させてください。
あ、今回は当店のNEW STAFFに着用をお願いしたので今後ともお見知り置き下さいましたら幸いです。
話したくてウズウズしておりますので、早速よろしいですか。
まずは、昨年の24FWにも登場しましたハイネックニット。
IRENISA
WOOL HIGH-NECK KINIT PULLOVER
color_ STONE GRAY,BORDEAUX
size _ 2,3
※BORDEAUXのサイズ3は完売致しました。
25FWにも登場することを知ったときにすぐさま野口にこれやりましょうと脊髄反射で提案しました。
それこそ、僕自身が24FWシーズンの中でとんでもないくらいヘビーデューティーに使用したからということが大きい。
マジとんでもないくらいに着た。
一枚着としても、インナーとしても文句がないというか、IRENISAがデザインしたワンポイントが実はとても強烈だった。
首元にかけて斜めに入るスリットの様なポロ襟の様な開きの仕様。
この角度がとても絶妙なのよ。
首筋にかけて開きが入ることによって、写真のようにネックの見え方が美しく見える。
この開きが中心にあるとこうはいかない。
とても意図を感じるし、デザインとしても品を感じさせる。
野暮ったさも感じさせず、超エレガントと言うわけでもないことがミソ。
デイリーで使用するにおいても気にならないけど、特別感はある。
だからこそ、絶妙。
僕の中では名作入りしてます。
背中側においても抜け目のないデザイン。
背骨に刻まれる編地変化による一筋。
IRENISAのニットはさりげない遊び心も感じさせてくれる。
24FWシーズンでしこたま着用して気がついたことが、とても実用的な仕様でもあること。
ハイネックニットって、これからの時期のインナーとして重宝すると思うのですが、頭の大きさが首よりも大きいため、着用するたびにネックが伸びてしまいヘビーに使い続けるとネックがよれてしまう。
ですが、ネックが開く仕様により、ボタンを外せば余裕で頭が通ってしまう。
ネックが伸びてしまう要因を見事に回避。
おかげさまで、今年の僕のものもネックはぴったりフィット。
今年もお世話になります。
しかもしかも、防縮加工を施したウォッシャブルウールで手洗い可能ですっ!!
インナーできるとこんな感じ。
首元にもアクセントを添えつつ、主張し過ぎないインナーとして優秀なポジショニング。
頼れる子。
とても重宝する1着になりますよ。
そして、先ほどの写真でも登場しました今シーズンのパワーピースのひとつ。
品格を醸し出すコート。
IRENISA
DOUBLE-BREASTED CHESTER COAT
color _ GREEN BLACK
size _ 2
モヘアシャギーを全面使用したチェスターコート。
羽織ることで漂う品格は流石にカメラでも写し切ることができなかった。
悔しいです、写真頑張ります。
というか、このチェスターコートが凄まじいということでしょう。
先のブログでも言いましたが、コートをお探しの方は必見レベル。
コートにどの様なことを求めるかによりますが、コート特有の風格がお好きな方には刺さると思う。
素材から感じる重厚感(実際は見た目よりも着やすい重量感)。
生地の表面を、モヘアの毛足が流れるように現れ、細かな陰影を作り奥行きと品格を漂わせる。
そんな表情の生地をボタン以外の目に写る部分全てに使用した、潔く贅沢な仕様。
それが故に、生地の雰囲気が最大限に引き出され、このモヘアシャギーがいかに素晴らしい生地なのかを物語っているます。
美しい。。。。
IRENISAの美しいパターン設計と、丁寧な縫製が加わり洋服としての佇まいが仕上がりまくってる。
洋服が持つオーラが凄まじい。
悶えてしまう。
狂いのない、柔らかくも整った袖高仕様の袖付け。
身頃よりも若干高くなるようにイセ込みの入った袖付けはこのコートが持つ品格を支える重要な部分。
肩先が美しく自立し、地面に向かってスッと袖を落とす。
身頃にほんの少しだけシェイプを入れつつも膨らみを感じさせる見え方で、袖のシャープさと身頃の豊かさのコントラストが落ち着きすらも感じさせる。
とても特別感を感じさせる洋服ですが、だからこそさらりと羽織って頂きたい。
決めすぎてしまうと、この落ち着き具合を生かしきれない様な気がします。
今ではドレスシーンやフォーマルシーンでの登場が多くなったチェスターコートを、ドレスらしい特別感を感じさせつつも、日常のような豊かさと柔らかさを持たせ持たせていると思います。
IRENISAのブランドコンセプトに掲げる”CHIC WITH SARCASM”(皮肉のあるエレガンス・シックに潜む皮肉)がとても現れた魅力ある1着です。
しかし、また違ったエレガントさを作ってしまえるのがIRENISAというブランドの幅広さでもあり解釈の豊かさ。
特にそう感じられたのがこちら。
IRENISA
EPAULET STAND COLLAR HALF COAT
color _ MOCHA GREY
size _ 2,3
※サイズ3は完売致しました。
ラムウールとカシミヤを使用し、ビーバー加工を施したウールカシミヤビーバーのハーフコート。
先程のチェスターコートは歴史ある洋服でもあり、元々のエレガントにIRENISAらしい皮肉さを加え”新たなエレガント”へと昇華させた洋服という印象。
ハーフコートは培ってきた”新たなエレガント”を元にIRENISAのデザイナーの元で全く新しい形として出力されたいわばIRENISA流と感じることができる洋服の様に思います。
何よりも、IRENISAが得意とする「造形」が美しく現れている1着です。
顕著に現れているのがアームの造形。
肘にかけてたっぷりと分量が確保され、袖口にかけて柔らかく集約していく美しいカーブ。
身頃のゆとりは脇下に集約され、アームを印象的に魅せています。
屈曲する腕の動きを妨げないのはもちろんですが、腕の動きに応じて変化するアームの輪郭が美しく感じられる設計。
IRENISAの真骨頂である美しさを形にする造形と、
洋服の表にも裏にもステッチが露出せず、縫製箇所の全てが手縫いで行われるリバー縫製の賜物。
ビーバー加工が施され素材の光沢感は抑えられつつも、肘の部分のように動きの中で陰影の奥に現れる光沢はよだれものです。
この写真が撮れた時に、カメラを変えて良かったと思えましたね。
きちんとこの光沢を捉えてくたっ!!ありがとうSONY!!
アームの生地が首元までそのまま延長された仕様のエポレットが、程よいクラシック感を演出し、アダルトな佇まいにさせています。
大人なハーフコートだ。
IRENISAのパターンテクニックによる彫刻の様な佇まいの美しさからなるエレガントを形にした1着です。
ブランドの血をとても感じました。
次が今回の最後となります。
最後はセットアップ。
セットアップ特有のかしこまったドレスらしさではなく、もっと日常的でリラックスしたジャケットとパンツの組み合わせ。
そこに、ブランドのエレガントさと造形が加わり品を感じさせる仕上がりとなっています。
IRENISA
RELAXED SHOULDER JACKET
color _ DARK BROWN
size _ 2,3
※サイズ2は完売致しました。
BELTED TAPERED PANTS
color _ DARK BROWN
size _ 2,3
※サイズ2は完売致しました。
高密度なコットンツイルの生地を使用したジャケットとパンツ。
マッドな質感で、若干玉虫のような艶のある表情。
コットン特有のハリ感が抑えられ、しなやかな肌あたりです。
そのため、しなやかな落ち感がありカジュアルな印象をあまり感じません。
インナーをシャツにするのか、クルーネックのニットにするのか着ていく場に合わせて変えてあげると着用いただけるシーンは広がると思います。
ジャケットはパターンを駆使することで、肩パッドなどの芯材を使わずリラックスした着心地としながら、ジャケットのフォーマルさを残したつくりです。
IRENISA以外では見たことのないパターン設計。
この肩の部分にIRENISAのテクニックが詰まっています。
見所です。
パンツはプレスの入らない2タックのテーパード。
写真では隠れしまっていますが、同素材のベルトが付属します。
相変わらず美しい内股のラインが現れるパターンと、しなやかな落ち感のある生地でカジュアルとフォーマルのちょうど中間に位置するような佇まいです。
この中間にエレガントさをつくっていけることこそがIRENISAらしいと僕は感じます。
新しいものをつくるということは、今までに無かったものであり新たに人を豊かにできるもの・感動するものをつくるということだと僕は思います。
革新的なことや今まで誰も挑戦していなかったこと、確かに新しいのですが人のためにならないのであれば意味がない。
IRENISAは先程の「カジュアル」と「フォーマル」といった、対極の間にそのヒントがあるのではないかと見出している様に思う。
まだ、名前も付いていないジャンルやカテゴライズできない美しさ・面白みの輪郭を形作ってあげる様なイメージ。
IRENISAの洋服に使用される生地のほとんどがブランドオリジナルでつくられたもの。
見たことのないものであるに違いない。
それだけではなく、
洋服は人が着るものであるからこそ、造形に向き合い人が美しくある様に設計し、生地のポテンシャルを見出し洋服のデザインへと落とし込む。
スペック的な話ではなく、知恵と思考によって新たなものを生み出していくブランドがIRENISAだと僕は思う。
新たな"美"を具現化している様なイメージ。
見出すことを毎シーズン、常にやり続けていると思う。
洋服ブランドが行う、根本的なことにきちんと向き合っている。
未知との遭遇はいつだって心が躍るもの。
"形ないもの"を造形していくブランドIRENISA。
だからこそ、僕はいちIRENISAラバーになったわけです。
プレスはなくてもストンと綺麗に落ちるサイドライン。
遠くて見えにくいですが、裾の処理をステッチが露出するたたきの仕様にしているのはスラックスではないパンツとしての表れですね。
生地感も相まって、日常で気兼ねなく使っていただきたいセットアップです。
肩パッドやプレスのない、いわばキメないセットアップに思えますが、生地の表情を生かすことできちんとエレガントな佇まいとさせてくれます。
写真を多く掲載したこともあり、とても長いブログとなってしまいましたが、ここまでご覧頂きましてありがとうございます。
IRENISAの洋服も人が着ることで、デザイナーが考えた造形が現れ、使用された生地の意味を感じることができます。
店頭に豊富なラインナップでIRENISAの洋服をご用意しておりますので、気にして頂ける方は是非とも一緒に体感致しましょう。