先日、お知らせしたSILVANA MANETTIの期間限定イベント。
11月16日(土)〜11月24日(日)までの9日間の開催です。
これまで"ブランド"としてスタートしてから、今年で4年目。
当店でも2021年秋冬のコレクションから皆様にご紹介をさせてもらってきました。
先にチラッと書いた通り、イタリアで2001年より20年間、世界のどこにもない技法で、"生地の研究・開発"を行なってきたSILVANA MANETTI。
やはり20年間も、生地を開発する"専門分野"で、しかも、世界の良質原料が集まるイタリアでやり続けてきただけあって、根本的に使われる原料は、一級品。
"カシミヤ"・"シルク"・"ウール"・"キャメル"など、使われてるどの素材を見ても、その上質さは誰もが瞬時に理解頂ける。
そして、その原料の使い方。
それが、SILVANA MANETTIのオリジナル超技巧。
言い換えると、上質原料を"どう調理してるのか"が、完全なる"ONLY ONE"。
これを知った時、僕は、心の底から衝撃を受け、度肝を抜いた。
"織ってもないし、編んでもない"ということ。
このことは、SILVANA MANETTIのブランドの根幹にあるものでもあるし、ここ数年は、ブランドとして、その技法だけに留まらず、"更なる技術革新"を遂げ、手にして頂ける方に様々な選択肢を用意してるけど、上記の"織ってもないし、編んでもない"という要素は、とても大事なこと。
そもそもね、ストールや洋服のことを考える上で、その"生地"というのは切っても切り離せない、とても重要な項目じゃないですか。
その生地が出来上がるまでの工程を、とても大まかに区別すると以下のようになる。
"繊維"→"紡績"→"糸"→"織り"or"編み"→"生地"
通常は、こういう一連の流れ。
本当は染色工程もあるし、下処理や、仕上げや準備などいろんな工程を経るんだけど、今回は省略。
しかしSILVANA MANETTIの超技法は、上記の工程とは大きく異なる。
"繊維"→"独自フェルト技法"→"生地"
というもの。
通常の生地であれば、布帛であれば"織る"、ニットであれば"編む"という工程を行なうため、そのために"糸"をつくることが必要不可欠である。
原料である"繊維(ファイバー)"を紡績し、"糸(ヤーン)"にしなければならない。
だけど、SILVANA MANETTIは、何度も言うようにブランド技法の大きな特徴がその工程を経ずにつくられるもの。
"繊維をそのまんまダイレクト"に生地にするのである。
初めてそのことを知った時、僕は「どういうこと?」という疑問と、単に普通とは違うことにトライし、突飛で変わったことをしてるのかな。とか、勝手に思ってた。
でも、出来上がってるものを見た時の"想像の範疇を超凌駕した"ウルトラかっこいい現物を見た時に、僕は、もの凄い衝撃を受けた。
フツーは、織ったり、編んだりしないと生地というものは、成り立たないと思ってた。
でも、SILVANA MANETTIはそうではない世界を我々に見せてくれ、それだからこその、肌へのタッチや、軽やかさ、暖かみという質感や、圧倒的に独特な見え方を誇ってる。
上記のような
"繊維をそのまんまダイレクト"に生地にするという、"独自フェルト技法"
このことは、正真正銘、SILVANA MANETTIだけが実現できるもの。
通常、フェルトをつくる方法は、"ニードルパンチ"みたいな感じで、たくさんの針で何度も突き刺す。
というものや、
薬品を使ってギュッと強制的に固めるという手法だそうです。
でも、SILVANA MANETTIは、通称"ラボ"に、フェルトの強弱に応じて使い分ける3台の専用マシンを持っているそうです。
というか、本来は、別の用途に使うマシンを大きく"改造して"、新しくつくり上げたそう。
だから、そのマシンを使って、"針"も"薬品"も使わない、ローラーと水を用いた"強烈な揉み込み"でつくりあげるSILVANA MANETTIオリジナル生地。
そのタッチと、実物の超絶的なカッコよさに度肝を抜いてくれ。
まあ、好みはあると思うけど、ホンッット僕は、SILVANA MANETTIのやってることが凄く好きだから、同じように思って頂ける方には、とても好んで頂けると思います。
あとは、上記の技法に加え、"ハンドペイント"や、最古の写真技法"サイアノタイプ"を応用したものづくりを行なってるから、この生地づくりの領域は、誰も真似できないでしょうね。
イベント期間中は、いろいろなバリエーションを用意してるけど、その一部をご覧ください。
SILVANA MANETTI
HARRY
material _ WOOL 60%,CASHMERE 40%
size _ 70cm×185cm
濃いブルーとボルドーのウールフェルトに、ライトブラウンの多分無染色のカシミヤが固着された大判のストール。
どちらが表でもOK。
この生地の特性を活かすため、生地端にシームは入らず、自然なストールのエッジ。
そして、フェルトでそれぞれの色合いが重なるため、曖昧な色変化の境界線。
深い色合いと、多量の上質繊維(ファイバー)がそのまま生地になっている分、途轍もなく特徴的な質感してる。
これが、寒い季節に繰り返し使うことで、湿気や摩擦が重なり、更なる特有の変化を遂げていくの。
もの凄い柔らかくなるから、ハンパない心地よさですよ。
SILVANA MANETTI
LIGHT 100L
material _ WOOL 80%,SILK 20%
ウール面とシルク面とが組み合わされたストール。
異素材を同色で使ってるタイプだけど、それぞれの繊維のコントラストは感じてもらえる。
こちらは、SILVANA MANETTIの"PERMANENT COLLECTION"というもの。
SILVANA MANETTI
PAINTING 400
material _ CASHMERE 50%,SILK 50%
size _ 80cm×190cm
こちらは、ブランド初期モデル。
無染色カシミヤファイバー面と、シルクファイバー面とで構成され、シルクサイドには、ハンドペイントが施されたシロモノ。
2つの繊維そのままがフェルトのように固着し、驚異の肌あたりをしてるモデル。
僕も3年前のこの同じモデルを使ってるけど、使い続けて、洗濯もして、恐ろしいほどの柔らかさと質感に変貌してる。
"THE 極上繊維の塊"。
SILVANA MANETTI
FRANCISCO
material _ CASHMERE 80%,SILK 20%
size _ 100cm×64cm×64cm
ストールだけではなく、このようなスカーフタイプのものも。
三角形状のスカーフ。
このモデルは、近年SILVANA MANETTIで新たに登場してる技法のもの。
分かりますかね??
ブランドでは、"カシミヤキャンバス"って言ってるんですが、極細の糸を使って、平織りしたカシミヤ生地の上に、カシミヤファイバーと、シルクファイバーとを絡ませて固着させてる。
"カシミヤファイバー"と"カシミヤヤーン"の"ダブルカシミヤ"である。
ブラックのカシミヤに、ブラウンのシルクかな。
素晴らしいよ。
冬場にマフラーや大判のストールは身に付けないというような方でも、このくらいの小ぶりなスカーフタイプなら、かなり適してると思う。
写真では、クルクルって結んでるけど、最後に掲載するけど、前シーズンの春夏で、レザーのスカーフを留めるクリップがありました。
今シーズンは、コレクションで存在しなかったんですが、あまりにもお客様方からのご希望を頂いたので、今回のようなイベントも開催するし、ブランドにお願いをして再度つくってもらったんですよ。
これくらいの小ぶりな大きさなら、そのレザークリップを使って留めても、控えめに言ってバツグンだと思う。
SILVANA MANETTI
CLOUD
material _ CASHMERE 70%,WOOL 20%,NYLON 10%
size _ 160cm×95cm×95cm
こちらは、先ほどは"カシミヤキャンバス"だったけど、ベースに"ナイロンメッシュ"を採用したもの。
ナイロンメッシュだけど、このクラスのブランドになると、そういうナイロンの硬さとか全然ないから。
多分、誰もナイロンだとは気付かないくらいのベースのメッシュです。
ボルドーカラーのウールのフェルトの塊で周囲を縁取り、スカーフ全体を柔らかい無染色のカシミヤファイバーで覆い尽くしてる。
SILVANA MANETTI
PRIMAVERA (SPRING)
material _ MODAL 40%,WOOL 40%,CASHMERE 20%
size _ 70cm×180cm
こちらは、今コレクションの新シリーズ。
SPRING・SUMMER・AUTUMN・WINTERという季節を表現したストールです。
冷たさは全く感じないけど、サラッとして、軽量で柔らかい、モダール素材が甘い平織り状に織り上げられ、そこにウールとカシミヤのファイバー(繊維)が固着されたもの。
このシリーズは、70cm×180cmと縦長でストールとして万能サイズかな。
"SPRING"を表現したとても鮮やかで目を惹く色使いに、フェルトのカラーリングのセンス。
SILVANA MANETTI
ESTATE (SUMMER)
material _ MODAL 40%,WOOL 40%,CASHMERE 20%
size _ 70cm×180cm
季節のシリーズは、混率とサイズは全て同じ。
淡い色合いが基調となったSUMMER。
SILVANA MANETTI
AUTUNNO (AUTUMN)
material _ MODAL 40%,WOOL 40%,CASHMERE 20%
size _ 70cm×180cm
秋。
夏を継承しているのか、色付く季節でもあるのか、暖かい色合いでもあり、鮮やかさも混ざり合ってる表現。
SILVANA MANETTI
INVERNO (WINTER)
material _ MODAL 40%,WOOL 40%,CASHMERE 20%
size _ 70cm×180cm
冬。
濃くはっきりしたWINTERの色合い。
めちゃイケ。
このSILVANA MANETTIの四季表現のセンス、実物を見て感じて。
SILVANA MANETTI
CHAGAL (BLANKET)
material _ WOOL 70%,SILK 20%,CAMEL 10%
size _ 110cm×170cm
こちらはブランケット。
ストールとしてつくられているフェルトよりも、一層ギュッと目が詰まった厚みのあるウールフェルト。
白いウールフェルトをベースに、シルクは白い光ってる繊維かな。
めちゃくちゃイケてる見た目してる。
やはりブランケットになると、面積も厚みも増しますからね、圧巻。
ファイバー状態で固着されている様子が、明らかにフツーとは全然違う雰囲気を醸し出してますからね。
これをアウターにするのも超良い感じ。
SILVANA MANETTI
ROTHKO (BLANKET)
material _ WOOL 100%
size _ 120cm × 170cm
こちらも同様にブランケットサイズのもの。
期間中、他にもブランケットのバリエーションは用意してるけど、こちらは他のものよりも比較的軽やか。
深いブルーのウールフェルトにブラウンやグレーのウールファイバーがとても効いてるブランケット。
ブランケットは、この他にあと4種類くらい並べられる予定。
そして、ブランドがこれまでつくってきたアーカイブも。
SILVANA MANETTI
VIKINGO
material _ CAMEL 60%,WOOL 40%
size _ 40cm×180cm
先ほどのブランケットサイズのものに対して、こちらはマフラータイプの細長い形状のもの。
淡い色のブルーが目を惹くものと、、、
SILVANA MANETTI
VIKINGO
material _ CAMEL 60%,WOOL 40%
size _ 40cm×180cm
ブラウンやネイビーが目を惹くダークトーンのもの。
写真では分かりにくいのですが、無染色のキャメル繊維をSILVANA MANETTIの超技法フェルト化させた後に、染色をしたウールファイバーを固着させてボーダーパターンを形成してるマフラーです。
また、表面と反対面の色合いが違うのも特徴的ですね。
全然カジュアルじゃないボーダーマフラーだと思いますよ。
あとは、こんなのも。
SILVANA MANETTI
ABSTRACT
material _ CASHMERE 95%,WOOL 5%
size _ 70cm × 185cm
こちらは2年前だったかな?
カシミヤ95%というほぼカシミヤのストールで、カシミヤキャンバスの上にカシミヤとウールのファイバーを乗せたもの。
白い生地の上に、ベージュ・ブラック・ボルドー・ブラウンの繊維が途轍もないムードに感じて、それなりの数量をオーダーしたんですよ。
そして、徐々に在庫が減っていき、今年で全量が完売のはず。
"カシミヤ糸"と"カシミヤ繊維"のダブルの肌あたりとムードを誇るABSTRACT。
SILVANA MANETTI
MAGIA
material _ CASHMERE 64%,SILK 27%,CAMEL 9%
size _ 85cm×185cm
こちらは驚異的なマテリアルのストール。
ベースには"カシミヤメッシュ"を用いて、そこにカシミヤファイバー・シルクファイバー・キャメルファイバーをフェルト化させて固着させたもの。
ブラックのカシミヤメッシュに、ブラックのカシミヤとシルク。
深い黒の中から、まだらにライトブラウンのキャメルが固着され、特有のぼんやりとした灯りが浮かび上がるような印象のストール。
超絶混率ということもあり、プライスはそれなりだけど、こちらも前シーズンまで少し数量はありましたが、今回は一点のみ。
とても良いものですからね、是非実物を見てみてください。
そして、冬向きのものだけではなく、通年系のものも用意しています。
SILVANA MANETTI
BUTTERFLY
material _ COTTON 60%,SILK 40%
混率だけ見ると、時折シャツ地とかで目にするようなものだけど、全然違う。
甘い綾織りで、タッチは極めて柔らかいし、原料の良さが光ってる。
シルク100よりも、コットンが入ってる方が、強さと膨らみが加わるから、安心感があると思います。
その生地にハンドペインティングが何層にも施されたBUTTERFLY。
ストールとしてだけではなく、季節によっては、肩に羽織っても良いかもしれませんね。
SILVANA MANETTI
IBISCUS
material _ COTTON 60%,SILK 40%
こちらも先ほど同様の生地。
正方形に近く、三角形に折りたたんでクルクル巻いてから使うのが良いかな。
世界最古の写真技法、"サイアノタイプ"。
日光(紫外線)を利用して、発色させる技法をスカーフに応用するという超人技法。
僕もサイアノタイプのスカーフをほぼエブリデイで使ってるけど、この"青"はマジでカッコいい。
サイアノタイプを利用したものは多くはないけど、少し用意しています。
SILVANA MANETTI
CLIP KNOT
material _ COW LEATHER
今日の最後は、これ。
先述の通り、今コレクションでは存在しませんでしたが、お願いしてつくってもらえたスカーフリングになるCLIP KNOT。
ブラックはクロム鞣し感強めでシボがあり柔らかく、ナチュラルカラーの方は、フルベジタブルタンニン鞣しで最初は硬め。
次第に焼けて、変化してくる感じです。
中にマグネットが入ってるから、鉄のハンガーにくっついてる。
結構マグネット強めで、スカーフを使う方には、いろいろ使ってもらえると思いますよ。
お知らせしていたように16日(土)よりSILVANA MANETTIの期間限定イベントを開催します。
期間中は、今日紹介した種類の3倍くらいのバリエーションは、用意してますからね。
すごいでしょ。壮大な選択肢。
お好きな方は期待してご来店ください。