こんにちは。
CASANOVA&COの中山です。
今回はCOMOLI。
ブログで書かせて頂くのは約1年ぶりくらいでしょうか。
前回も春夏の洋服について書いたように覚えています。
その時に個人的にも知りたいと思っていたことがタイトルにもある無双仕立て。
COMOLIのラインナップの中でも同様の仕様でつくられた洋服がいくつかあります。
その中でも今回はKHADIコットンを使ったこちらを。
COMOLI
KHADIコットン ジャケット
color _ WHITE
size _ 1,2,3
※サイズ1は完売致しました。
KHADIコットン ドローストリングパンツ
color _ BLACK
size _ 1,2,3
ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、無双仕立てについて軽くお話しますね。
無双仕立てとは簡単に言うと表地と裏地を同じ布で作る仕立てのこと。
無双仕立てについてネットで検索をするとこう書いてあることが多い。
”贅沢な仕上がり”とか”贅の極み”など。
確かにそうなんです。
単純に考えて表地を本来使う用尺の倍近くを1着に使用するわけですからね。
しかし、COMOLIの無双仕立ての洋服を着た時にそのような狙いを持って作ったものではないなと直感しました。
無双仕立てが持つ何かしらの特性を生かそうとしていると伝わってきた。気がした。
だから僕自身もKHADIコットン ジャケットをガンガン着てた。
洗濯もしてますよ。
結論として、この時期にCOMOLIがデリバリーしてくれたことにすごく納得しました。
・ふんわりと包まれるような着心地
・スースーしすぎない適度な通気性
・全くジャケット感の無い軽やかな使用感
特に強く感じたことが上記の3点。
日差しが出ると暖かいし、曇りや雨の日だと肌寒いし。
何着ればええんや!と言いたくなる春とも夏とも言えない季節の間。
に、
あ、これを着ておけばよかったのかと納得しました。
先ほどの3点の感じたことを中心にCOMOLIの無双仕立てをご紹介します。
そもそもどんなKHADIコットンの生地が使われているのかというと、1枚だとかなり薄手な生地なんですよ。
ポケットの部分は1枚の生地でつくられています。
指もはっきりと透けるくらいに薄め。
身頃やアームの全ての表地と裏地にこの生地が使われて2枚が重なってるのがKHADIコットンの無双仕立てです。
非常にわかりづらくて申し訳ないんですけど、肩の部分の表地だけを少し摘んでいる状態です。
うっすらと裏地のラインが透けて見える。
うん、2枚重なってる。
アームホールや肩線、身頃の脇線などあらゆる縫製部分が表地と裏地で別々に縫製を行なっています。
※アームホールの内側です。
え、てことは生地も倍近く使うし、縫製も表地を縫う工程が裏地にも行われていると言うことか。。。
ちゃんと、部分部分で表地と裏地を縫製でつなげているところはあるので来ていてゴワゴワと生地がずれるようなことはないです。
このような仕様にしてくれるおかげで、肌に当たる部分は表地と裏地が重なっただけの状態になっています。
空気を柔らかくまとっているかのような着心地になるわけです。
この着心地を言葉に表すのは僕には難しい。
ですが、
何着たらええんや!と言いたくなるこの時期に”この着心地が欲しかったのか”と感じたことは確かです。
しかしながら、ふんわりとした着心地だと暖かい日には暑そうじゃないかと心配になりますよね。
僕も文章を書きながら思いました。
そこで、先ほどの薄い生地なんです。
1枚だと風が抜けていくくらいの盛夏に適した薄い生地。
無双仕立ては2枚が重なっているから蒸れない程度の通気性。
もはや空気すらもコントロールしてデザインされている、恐るべきCOMOLIの洋服つくり。
改めてCOMOLIの洋服つくりに驚きました。
高級素材を使ったものや希少で目にしたことのないようなもの、歴史ある〇〇社がつくったものなどって良い生地と評価できる。
KHADIコットンだってもちろんその中のひとつ。
そのまま使っても”良い”と思えるもの。
COMOLIはその”良い”にとどまる事なく、そこに新たな活かし方や可能性を見出して新たな”良いもの”に仕上げてくる。
洋服がお好きな方だと見過ぎていて、KHADIコットンを見かけると「あぁKHADIか」って感じでそこまで新鮮には映らないかもしれません。
でも、COMOLIのKHADIの無双仕立てはきっと新鮮です。
羽織ると伝わってくるほどに、つくり込まれているCOMOLIの無双仕立てはいいものですよ。
着方としましてはタンクトップやスリーブレスなどの袖がないものの上に着ることが一番おすすめです。
正直、インナーに何を着たっていいのですが、僕自身で色々と試した結果では現状はインナーは袖が無ければ無いほど相性がいいと思っています。
商品名にジャケットとついてますが、それは形の話だけです。
僕としてはKHADIコットンを無双仕立てでより活かされた洋服の形がジャケットだったんじゃないかなと思っています。
ただ、ジャケットだからこそ着用した時の雰囲気のバランスが取れているとも思いました。
ほとんど芯材を使われていませんし。
上襟くらいしか芯材は入っていないように思います。触った感じではありますが。
なので、シャツを羽織る気分とほぼ同じ。
ゴージラインがある分、首元もすっきりしてそこから風も入ってくるしなお快適。シャツではこうはいきません。
しかし、そもそものことを気にされている方もいらっしゃるかと思います。
WHITEかぁ。
そりゃそうかもしれません。
着心地は軽いとはいえ形はジャケット。
白いジャケットに慣れている方のほうが少ないと思います。
白いジャケットが特にお好きな人を除くと結婚式くらいの人もいるでしょうから。
後ほど着用写真はパンツと共に載せておりますが、見た目としても無双仕立ての柔らかな空気感とジャケットらしくきちんと形が現れる部分とで意外とな印象になっていると思います。
このWHITEはいわばCOMOLI流の抜け感なのかなと思います。
ではでは、パンツの方に移りまして。
先程までにて、COMOLIの無双仕立てについては話し尽くしたところがありますので、あの着心地がパンツにもと思っていただけたらと思います。
ただ、パンツはBLACK。
WHITEに比べて少しドライな触り心地になっています。
大きく違う点としては、縫製部分のほとんどが表地も裏地も一緒に縫われていますね。
前身頃・後身頃は共に生地が重なっているだけの無双仕立ての状態。
写真を見ても身頃の部分はふんわりしていますが、縫製部分は硬さを感じますね。
ジャケットとは打って変わっての仕様。
何か狙いを感じます。
耐久性としてもなのかもしれませんが、着用時にこうやって硬さを感じる部分によってシルエットを整わせているのもあるのかなと思いました。
実際にいい形が出るんですよ。
ピシッと形が出るわけではないのに、どこか心地よいなと思える形がCOMOLIのいい形だなと思います。
動作の一瞬に美しく整ってますし。
フロントジップも完備しているので安心です。
最後が着用写真になります。
写真は野口(178cm、60kg)にサイズ2で着用をお願いしました。
インナーに着ているものはCOMOLIのサマーウール タンクトップ。
真っ黒なスタイルの中にWHITEを添えてあげる25SSのCOMOLIのコレクション。
確かに何かしら他の色であれば狙っている感が漂うし、ECRUであれば良さそうだけど馴染み過ぎてしまいそうにも思う。
じゃあWHITEかぁ。
と、僕は思いました。
生地も形もくしゃっとくたっとしてますし、キメた感じはもうしません。
最初は新鮮すぎて、おぉ白いなと思っていましたが慣れてくる白色でした。流石のCOMOLI。
かくいう僕は黒をあまり着ないので、くたくたのブリーチデニムにレザーのカンフーシューズとかで着ております。
カフスはないですが、アームの形はジャケットらしく前振りが効いています。
あんなにもふんわりした生地なのにここまで形が出るのもすごいことしてるなと思います。
でも、適度にシワが入る具合が程よいですね。
着心地としてはシャツに近しいですが、ジャケットらしいアームの太さが動きの中で感じられるのは軽く見せ過ぎず、リラックスの中にも若干の緊張感が残る。
程よい。
僕の個人的な話にはなりますが、僕はもっぱらこのスタイルですね。
まくってまくって。
それでもアームの前振りは健在。
着用写真の方がわかりやすく写ってくれましたがBLACKになると独特の艶感が出ますね。
ふとした瞬間シルエットが整うの。
涼しさに目が行きがちなSSシーズンですが、季節をより細かく区切ると春とも夏とも言えないこの時期の洋服を見失ってしまう。
実際のところ、そんな時期に本当に適した洋服というものが少ないこともあり、何を求めればいいのかもイメージしづらいと思います。
一度KHADIコットンの無双仕立てをご着用頂くと、何かしらの道標ができるかもしれません。
CASANOVA&CO
中山 雅晴