この土曜日の20日より年に一回のヂェン先生の日常着の企画を開催しています。
たくさんの方にお越し頂きまして、既になくなってしまった種類のものなどあるのですが、まだ選び代はしっかりあります。
これから迎え撃つ夏にはすごく活躍してくれるものですし、何せこのプライスは誰も真似できないから是非見てみてください。
そして、今日は、これからの夏について考えてみたいと思います。
夏は、結局半袖になる。 半袖に飽きて長袖のシャツを着て抵抗を試みても結局半袖になってしまう。 どうしても。
真夏というものに勝てたことがない。
夏の風物詩、ショートパンツという素晴らしいアイテムもあるのだが、時すでに当店ではショートパンツはほとんど完売している。
で、このタイミングで新たにショートパンツを打ち出す予定もないので、いかに涼しく長いものを着るか、いや、穿くか(つまりはフルレングスのパンツ)が重要になってくる。
上は半袖を着る前提で。
Tシャツor半袖シャツを着ると想定した場合、良い大人は長いパンツを穿いていたいものだ。
だから、この素材はどうだろう。
写真は、先日大枚叩いて買ったマイクロスコープによる、とある糸の写真。
この素材は特殊だ。
この繊維は、「天然繊維」と「化学繊維」という2種類で大別したときには、「天然繊維」振り分けられる。
天然繊維もそこから細分化していくと、、
・植物繊維
・動物繊維
・鉱物繊維
以上の3つに分けられる。
この繊維は、その中では「植物繊維」に分けられる。
植物繊維を更に細分化していくと、、
・種子毛繊維
・靭皮繊維
・葉脈繊維
・果実繊維
・その他
の5つに分けられる。 もはや、「その他」とか意味が分からないが、今日ご紹介する繊維は「その他」に分類されるのである。
この繊維で織り上げられた生地がこれ。
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鋭い人はすごく鋭いので、先に言ってしまうと、 経糸も緯糸もこの「その他」繊維なのだが、経糸が白、緯糸が黒の「その他」繊維である。
それの平織り。
織り組織について、言及すると、、、 普通だ。
特に高密度というわけでもないし、平織りだから、そう言おう。
嘘はつかない。
そういうポリシーなんで。
ただね、繊維がヤバい。
ヤバいというのが、夏にサイコー。
せっかくマイクロスコープで拡大してるから、糸の特徴について言うと、 通常の天然繊維の糸では絶対に存在するものがない。
この糸。
「撚り」がない。
短い繊維であるのが特徴の天然繊維(シルクを除く)。
だから、 繊維→糸 とする際には、ねじって糸にする。それを撚りという。
ただ、この糸にはその「撚り」がないのだ。 すごく特徴的。
この点は、その繊維ならではのものと言える。 撚りがない分、何か結束しているとでも言うか、繊維同士が固着しているとでも表現できる現象が起きている。
一般的なコットンの平織りの生地で比較しよう。
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このように多数の毛羽立ちと、繊維がギュッとねじられて「撚り」がかけられている。
これが天然繊維の一般的な平織り。
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改めて。 何となくでも、違うのが分かってもらえますかね??
同じ天然繊維なのにも関わらず。
撚りがないからというわけでもないですが、コットンと比べてビックリするくらいの超軽量。
そして、天然繊維ならではの吸湿性。
糸の隙間もあるから、風通しもバツグン中の抜群。
はっきり言って冬は履かない。 寒いわ。
でも、よくよく考えてみて、日本って4月〜10月まで半袖でもいけるくらい暑いんですよ。 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 7ヶ月間も。
一年は12ヶ月だから、半分以上ですね。
つまりは、年間の半分以上はお世話になれるパンツってことですね。
ちなみにデッドストック。
デッドストックということは、最近入荷があったあのブランドかな。 今はまだ、しこたま履いて、洗ってを繰り返してる。
でももうそろそろ僕なりの結論が出そうです。 もう、ほぼ出てるけど。
洗ったものもまた拡大しますが、日本にはこれ適してますよ。
素材の名前も漢字だし。
和紙。
そう、和紙100%パンツつくりました。
繊維全部が紙だからすごく軽いんです。
紙漉きと同じように繊維同士がくっついて固まるから撚りがない。
驚きの履き心地。
近日発売。
これで刺すような灼熱の太陽の熱と、蒸し暑さから衣服内を快適に保ってくれるってわけです。