CHACOLI
ついにこのブランドを紹介できる時がきた。
この時を約3年待っていました。
というか、取り扱いを実現できるまで約3年かかりました。
CHACOLI(チャコリ)。
知っている人はいるかもしれませんね。
バッグブランドです。日本の。
どこでも見ることができないバッグで、このCHACOLIの鞄が取り扱いをしたいと思って、こちらからコンタクトをし、気付けばそれが約3年前です。
まあ、正確にはそれ以上前だと思うけど。
今の僕が知る限り、日本で一番取り扱いをすることが困難なブランドだと思います。
CHACOLIをやっている白石さんという方に、一見さんのお店は会うことも難しいんじゃないかな。そんな感じ。
これ、言っても良いのか分かりませんが、初めて連絡をこちらからしたときに、結果的に会えることになったのですが、それはどうも白石さんから聞いた限りでは、白石さんと繋がりのある、COMOLIの小森さんが推してくれたようでそれで会うことができた。
その初めて会ったのが3年程前。
でも、、そこからが長く感じた。
これはまだまだ未熟な自分で、それで白石さんに納得をしてもらえなかったため、何度も話をさせてもらったのですが、これまでは取り扱いをできるまでに至りませんでした。
なかなかそんなことないんですけどね。笑
超苦戦中の苦戦。笑
でも、それはなぜかというと、それだけCHACOLIの鞄に"込めている"ものがあるから。
当然のことだと思う。
ブランドサイドは、取扱店を決めることによって、それでブランドの生命線が左右されてくるから。
お店も取り扱うことによってブランドを"預かる"わけだから、こういうものになってくると何でもすんなりといくというわけではない。
そして、何度か会ってたけど、しばらく時を置いて、一年振りに改めて僕の方から白石さんに電話をしたんです。
そして、また会ってもらえることができた。
これまで何度も会い、何度も話をし続けてきたけど、今回は以前より数センチだけ成長できたと思う自分の精神を、白石さんにぶつけた。
ぶつけてない。お伝えした。丁寧に。
それで晴れて、昨日から店頭に並んでいます。
CHACOLIの鞄。
この鞄。
CHACOLIの鞄は、全て、徹底的に使う人に向き合い、そのために時間をかけて設計、製作をされてる。
全部で8種類の大きさですが、その全てが、内部構造、大きさ、ハンドルの設計が異なる。
一般的なバッグメーカーが製作者サイドから、使う人に提案をしていくようなものではなく、まず"使う人"ありき、鞄を使う人にとって必ずきちんとした"道具"になることを最も重要視して生み出された鞄。
例えばそれは、ほとんどのバッグメーカー、ブランドにあるようなサイズ展開の"大・中・小"ではなく、CHACOLIがたくさんの人に試作として使ってもらい、検証し、どうすれば、CHACOLIが目指す"理由のある"鞄を生み出すことができるのかということが徹底的に追求された鞄です。
一瞬シンプルな鞄に見えるかもしれないけど、全っっっ然違う。
全っっっっ然。
その"モノを入れ、持ち運ぶための本当の道具"ということが極限まで追求された鞄は、圧倒的。
これは世界中探しても絶対にCHACOLIでしか、なし得ないことだと思います。
鞄でこんなことできるんだって思える、感動できる超人的なミラクル設計。
それは白石さんはじめ、CHACOLIチームの方々がとても時間をかけて研究し、開発した結果。
だから、8通りの選択肢が存在します。
それは、先述の通り、使う人の生活、用途に合わせて、"考えに考え尽くされている"から。
ここまで広い選択肢は通常は存在しない。
ただ、きっと手にして頂く方に8種類の中でベストマッチングなものがある。
このブランド、鞄の概念変わる。
全員、持った方が良い。全員。というか持ちたくなると思いますよ。
それがCHACOLI。
まずは全体的に紹介します。
そのつくりから、細かく解説すると複雑過ぎるのと、まずは僕の3年間分を店頭で話をさせてもらいたいと思ってる。
CHACOLI
FRAME TOTE 02
ブランドが研究に研究を重ね、開発をし、辿り着いた全8種類の鞄のうち、全ての始まりである、この02。
カバン = 中に入れたものを持ち運ぶための道具
ということを考え、それに必要な条件は、中のものがきちんと整理でき、ごちゃ混ぜにならないこと、道具として使い続けられるために高度な耐久性があること。
ということを条件に、CHACOLIの白石さんが2011年にスタートしたものづくり。
その最初の形となったのが、02というもの。
容量がしっかりとあり、大きく分けて三層になった構造。厳密にはもっと仕切りが設けられているけど。
大きなものから小さなもの、重いものまでウルトラヘビーに使い続けられることが目指された鞄。
白石さんがとにかく重いものを入れて、2年間使い続け、検証、研究、修正を重ねた02。
CHACOLI
FRAME TOTE 01
こちらが01。
先ほどの02をつくり、それを森岡書店の店主である森岡さんに使ってもらい、その結果開発された01。
森岡書店の森岡さんは、洋書の古書をたくさん持ち歩くことが多く、02や既存の鞄だったら鞄の口から大判の古書が少しだけはみ出してしまうことがあったそう。
そして、何冊も古書を入れたときに重く、負荷がかかり、腕をハンドルに入れて、そのまま手でグッと支えられるような鞄が必要だったそうです。
だから、01は、02に比べて数センチ高く設計されており、ハンドルも短く、ハンドルに通した手をそのままバッグの底まで伸ばして抱えるようにして持ち運ぶことができる大きさです。
更に、CHACOLIのこの鞄には全てファスナーが存在しません。
一般的に鞄にはファスナーって付属するものじゃないですか。
それでもCHACOLIには存在しない。
この理由も、森岡書店の森岡さんからヒントを得たそうです。
ファスナーって口が閉じられて便利じゃないですか。
でも、中にものを入れるときに、ファスナーの金属でものが傷ついたり、なんなら手が擦れたりすることってあると思う。
僕も鞄による擦り傷ってこれまで何度か経験したことがある。
森岡書店の森岡さんはそのファスナーによって古書が傷ついてしまうことを懸念し、当初はファスナーが付いていたその試作品も現在のものは一切のファスナーが付かないんですよ。
CHACOLI
FRAME TOTE 03
こちらは03。
これはパピエ ラボさんという紙のプロダクトを扱う紙屋さんから生まれたものです。
マチが少し広く、三層構造になっている01や02に対して、そこまでの仕分けは必要なく、一つの仕切りが大きい方が良いということ、紙の製品がきちんと収まるということを考え、二層構造の鞄です。
そして、さっと必要なものが取り出せるように唯一の外ポケット付きのモデル。
CHACOLI
FRAME TOTE 04
こちらは、編集者の方に鞄を使ってもらい、その使い方から生まれた04。
01、02、03と比較し、縦長というか、横幅が削られた形状のもの。
編集者の方の用途で、移動中の電車内で膝の上に鞄を倒して置き、その上で物書きができるようにと設計されたもの。
そして、持ち手の部分も女性でも持ちやすくするためにハンドルの幅を狭くし、手の収まりが良いようにしています。
この01?04まではA4サイズ以上のものがすっぽり入る大きさです。
CHACOLI
FRAME TOTE 05
こちらはマフィン屋さんに使ってもらい、完成した05。
食材とレシピ本をちょうどよく入れ、中に入れるものがきちんと分けられることができるように三層での設計をされています。
そして、三層構造のためマチ幅がありますが、鞄そのものを自転車のカゴや買い物カゴの中にすっぽり入れることができる大きさです。
こちらも04と同様に女性の方でも手で持ちやすいようにハンドルの幅を狭く設定しています。
CHACOLI
FRAME TOTE 06
先ほどの05をより少しコンパクトに持ち運びしやすく。
05は三層構造だったのに対して、こちらは二層に。
そして、縦の大きさも削られ、より収まりの良い形状になっています。
荷物がそんなに多くない方でもこれは抜群だと思う。
CHACOLI
FRAME TOTE 07
こちらは小さなシリーズ07。
これは特定の方はいないそうですが、上記の方々以外にも大工さんや花屋さん、大学の教授など、たくさんの職業の人に持ってもらい、いろんな方の用途を検証した結果生まれているのがCHACOLIの鞄。
その中で、モノを入れて持ち運ぶための"道具屋"としての考えから生まれた07です。
大きくはないけど、三層構造でマチがあり、ものすごく仕分けができる。
CHACOLI
FRAME TOTE 08
こちらは先ほどの07と高さはほとんど同じですが、三層ではなく、二層構造になった08。
この仕切りの数も使う方の生活に合わせてお考えください。
まあ、これくらいのコンパクトな鞄でここまできちんと中のものがごちゃ混ぜにならず使えるというのは、CHACOLI以外では未体験だと思いますよ。きっと。
これサイドビュー。
左から01と02。
どちらも三層構造。
左から03、04、05。
同じく左から、06、07、08。
これ。
上から01。
このような内部構造になっています。
大きく言うと三層構造だけど、全てが均等に割り振られた三層ではないの。
ペン刺しなどに使える場所や小さく薄いものを入れるのに適した収納箇所が大容量のものでもきちんと存在する。
エゲツないほど気が利いてる。
そして、CHACOLIの鞄ですが、キャンバスの鞄でありながら、永遠に自立し続けるという特徴があります。
世の中に存在するバッグでは、自立するというのはそんなにないと思う。
アタッシュケースかと思うような自立具合です。
その理由は、ハンドルにも使われるキャンバステープ。
これ。
よく見ると、テープが本体を挟んで外と内に二重。
こういうこと。
しかもそれが、、、
わかりますかね?
キャンバステープが、ハンドルだけじゃなく、本体を縫い合わせる端や、
底面まで。
更には、内部の仕切りの端まで。
つまり、このバッグに入る全ての"縦方向のステッチ"。
これ、全ての箇所に極厚の丈夫なキャンバステープが入っています。
そして、それがCHACOLIのバッグの"枠組み"をつくり、常に支える。
だから、使い続けても永久的に自立し続けるということ。
超画期的。
どんなシーンで使ってもだらしなくない。やはりスマートな漢でいたものでしょう。
もちろん、女性も。
底面には、パーツ類は付きませんが、内部にはグルリ一周骨組みのキャンバステープが存在してる。
超安心。
そして、この本体の生地。
分かりやすくいうと帆布ですね。8号帆布くらいって言ってましたね。白石さん。
CHACOLIの鞄を生み出すにあたって、もちろんそれを構築する素材も、糸からオリジナルで考えて研究していたりしたそうなんです。
行き着いたのがこれ。
でも、これはその当時は、結果的にはオリジナルの生地ではなく、もともと存在していたものだったそうです。
しかしながら、いろんな面で考えて最も理想とするものがこれだったそう。
現在は、通常に流通しているものではなく、CHACOLI専用につくってもらっている生地だそう。
素材は、コットンですが、肉眼で見ると太番手の双糸かな。
それを高密度にしていないそうなんです。
高密度にすると重くなり過ぎてしまうために、この密度がベストバランス。
この"軽量"というのもCHACOLIの大きな特徴の一つでもありますね。
とにかく軽い。
持って驚いて。
更に、高密度じゃなくても不安要素は皆無。
生地を樹脂に"含浸(がんしん)"してる。
コーティングじゃないよ。
浸してる。
コーティングは表面に塗られるくらいですが、含浸することで、糸の一本一本にきちんと樹脂が付けられ、ハードなタッチの本体になってる。
これも心おきなく委ねられる安心感を感じてもらえると思います。
すごくよくできてる生地ですよ。
鞄を構成するパーツ類も一級品。
ハンドル部分には、イタリアConceria800(コンツェリア・オットメント)社のフルベジタブルタンニンのレザー。
このフルタンというのも重要ですね。
クロムが入ってたりしないから、使い続けても恩恵があると思う。
新品の状態を最初に握った時に一瞬クロムの方が手の馴染みが良く感じられるかもしれないけど、それはホントの最初の最初だけ。
フルタンレザーの方が中長期的に考えるとCHACOLIの鞄には適してる。
結構厚みがありますね。
これも信頼できるポイント。
そして、そのハンドルを束ねるためのレザーを留めつけるためのスナップ。
01?03にはスナップが3つ、それ以外には2つのスナップが付属するのですが、それも高品質。
イタリア、FIOCCHI(フィオッキ)社のスナップです。
まあ、付け外し時の重量感も違うし、見た目での美しさも一級品ですし、何よりタフに使い続ける前提ですからね。
こういう鞄を形づくるパーツもとても大事だけど、全く文句ない。
レザーは、フルベジタブルタンニンということもあり、断ち切りでも成立するし、持ち手だけでもこのCHACOLIの鞄のクオリティの高さが充分に感じてもらえると思います。
そして、これ。
01?05までの鞄には、底芯として、これが入ります。
ドイツのSalamander(サラマンダー)社製のリサイクルレザー(再生革)。
のCHACOLIネーム入り。
革の端材を集め、樹脂で固められたものですね。
バッグ本体だけでも充分なのですが、より安定して中のものを支えることができるようにこちらが入ります。
底芯ということもあり、これだけしっかりしてますね。
ペラペラじゃなく、自立してる。
で、これが当店に納品された、その瞬間から使い始めてる僕の鞄です。
8年、9年くらい使い続けたFRANK LEDERのジャーマンレザーのリュックをずっと使ってたんですけどね。笑
それからは卒業。
今は12月だから落ち着いてるけど、出張も多いので01。
出張時は、帰りには時には大量の資料などを持ち帰る必要があるので、これくらいが必要だった。
01や02、03であれば、漢の方は1泊とかでも対応できる大きさだと思います。
まだ使って10日くらいですが、気持ちマイボディに馴染んできた。
ハンドルにも"バネ芯"というものが入っているのですが、しっかりとそれも肩の形状に添うように丸みが出てきてる。
バッシバシに乱雑に使ってみてるけど、ハードキャンバスやテープがとてもしっかりしてるのに柔軟に対応してくれてる。
で、この日はあんまり中身入れてなかったんですけどね、ちゃんと分けて収納できますね。
これだけバリエーションがありますからね。
ご自身の生活を振り返り、最適なものをチョイスしてください。
まあ、持ったときにどうなるのかっていうような着用写真は撮ってないので、イメージして。
イメージで。
あと、そうそう。
白だから、汚れが気になると思いますが、CHACOLIの鞄は3通りの洗濯の選択肢があります。
・その1(軽度な汚れ)
消しゴムで擦る。
・その2(中程度な汚れ)
洗剤を水に20倍くらいに薄め、それをタオルにつけて叩く+拭き取る。
・その3(結構な汚れ、そんなに汚れてないのに変化を楽しむ方)
ハンドルのレザーがびちょびちょにならないようにタオルなどでくるむ。
そして、シャワーをかける。
汚れの程度によっては、洗剤やウタマロ的なものを付け、タワシや歯ブラシなどのブラシで擦る。
洗い流す。
形を整えて干す。
という方法があります。
洗うことによって含浸のキャンバスは少し柔らかくなるのですが、それでも枠組みとして支えるテープが躍動してくれるから、常に自立し続けます。
本体が柔らかくなり、柔らかさとテープの強靭さが共存するようになってきてからがベストかも。
僕もすぐに洗おうかと思ったんだけど、なんせ、3年分の気持ちがあるから今はまだ新品の状態を楽しもうと思って、洗ってない。
また洗ったのは載せますね。
あと、
CHACOLI
SL01,SL02
これも取り扱いしています。
カードケース。
むちゃくちゃ美しいの。
ブラックの牛革にガラス加工を施したバイカラーのカードケース。
しかも、無縫製です。
CHACOLIの鞄は、寸分の狂いもないような素晴らしい一直線のステッチワークで構成されてるけど、対して、こちらは無縫製。
無縫製は、シームがない分、あまりにも工程数が多いそうですが、それがこの佇まいに繋がってる。
こちらも二層構造です。
5mm×5mmのSL01と、5mm×10mmのSL02。
価格は、\1,000-(+tax)の違いです。
革の端もきちんと丁寧にコバの処理が施されてる。
5mm×5mmのSL01。
5mm×10mmのSL02。
左からSL01、右がSL02。
内部の5mm分だけ、僅かに厚みが異なりますね。
内側にのみ、型押しでCHACOLIロゴが入るくらいです。
とてもスマート。
ブラックとホワイトのレザーのコントラスト。
色だけではなく、ブラックが光沢が強いガラスレザー。
ホワイトがシボが入る柔らかいニュアンスの革質です。
品質も一級品で、これまでに名刺交換したことのあるデザイナーも何人もこれを使っているのを見たことがありましたね。
日頃カードケースを持つ人や、名刺交換する機会がある方には、こちらもすごく使えると思いますよ。
CHACOLIのシリーズ見てみてください。