A.PRESSE
7月よりブランドスタートしたA.PRESSE。
ブランドのインスタグラムでも既に取り扱い店舗として掲載をしてくれていて、そんなことってブランド主導ではほとんどない。
しかも、コレクション全ラインナップがどの店舗で取り扱いをされるか半年前からインスタグラムで分かるという前代未聞、前人未到な運びをしているブランド。
それもそのはず。
当店でETS.MATERIAUXのローンチイベントの際に、金子さんと一緒に店頭に立ってくれた重松さんがやってるブランド。
重松さんは皆さんが知る数々のブランドのプロディースやディレクションをしてきた人でこれまでの"ブランド"のセオリーになぞらず運営をされるのがA.PRESSE。
そのような考え方であるのに加え、重松さん自身がもの凄くヴィンテージの洋服を知ってるし、持ってる人でもある。
この持ってるっていうのはすごくて、同じブランドの同じ洋服を何着も何着も持って、見事に解析されてる。
それをA.PRESSEの洋服として果てしないくらいクオリティーを格上げしてつくってるけど、それはA.PRESSEの洋服を手にしてくれた方がこの先、そればかりをヘビーユースして使い続けられるようにするため。
だから、A.PRESSEのコレクションは何度も何度もサンプルをつくり、そのサンプルの修正、改善を重ねに重ね、やっと出来上がったシロモノ。
当店でも7月からスタートしていたんですが、その時はパンツが2種類しかなかったので、このタイミングで少し紹介しようと思ってた。
そして、今回のラインナップは、コートとジャケット、トラウザーの3種類。
はっきり言って、どれもどこのブランドの洋服か分からない、とても匿名性の高い見た目。良い意味で。
でも、その洋服に潜むのは重松さんがオッケーを出したハイスペッククオリティー。
A.PRESSE
Balmacaan Coat
material _ COTTON 100%(FINX COTTON)
color _ BEIGE
size _ 1,3
まずこれ。
コレクションで初めて見たときに、衝撃的だったコート。
フィンクスコットン100%で、その糸のクオリティーは140番手双糸。
しかも、表地と裏地が同じ140双のフィンクスが使われてるという、二重仕様。
コットン100%のコートだけど、そのコットンの圧倒的なクオリティーをふんだんに体感できるコートです。
これ。
イギリスのバルマカーンコートがモチーフということもあり、かなり分量が取られてるコートですが、その表も裏もフィンクスコットン。
高密度で糸の輝きも素晴らしい。
ときどき目にすることもあるけど、このフィンクス種はコットンの中でもかなり高額。
しかもそこら辺にフツーに流通してる類のものじゃない。
だから、あったとしても二の足を踏んであまり使うブランドさんは多くないけど、それをこれ以上ないくらいの使用量でつくってる。
激ヤバ。
アームもオーセンティックな当時のコートに準え、しっかりと太く一枚袖のズドンと落ちるもの。
ボタンは本水牛。
さっきから言ってるようにかなりの分量がありますね。
最近では車移動に適応するために"着やすい"コートみたいな着丈短めなのが重宝されるけど、これはそんなこと関係ないの。
コートにしか出せないものを振り切ってつくってる。
でもね、このコート。
コットン100なのですが、全然シワにもならないんですよ。
高密度でパンパンな生地の反発がヤバいから。
まあ、はっきり言ってこのコート、誰がどう見てもやばいコートっていうのがすぐに分かって頂けると思います。
見た目もだし、手触り、着用感、ケアの容易さ。
でね、コートのこの分量が活きるように裏地も同じフィンクスが配置されてるんですが、生地の裾同士が縫い付けられてない仕様です。
振らし仕様。
これ、縫い付けちゃうとドレープが硬さが出るから。
表地、裏地、それぞれが独立して揺らぐことにより、圧巻の見た目。
しかも、裏の処理もきちんとしてあるから、信頼のおけるクオリティー。
まあ、こういうコートですからね。
もう向こう8年、エブリデイで着て、オンボロになったらより一層の眺望が体験できると思います。
サイズ展開は、最小サイズの1と最大サイズの3で取り扱ってます。
ミステリアスなサイズ展開でしょ。
A.PRESSE
Double Breasted Jacket
material _ WOOL 60%,LINEN 40%
color _ CHARCOAL
size _ 1,2,3
これ。
重松さんがご自身のインスタグラムでもあげられてましたね。
こちらもまたよくできてる。
ピークドラペルのしっかりと深いダブルブレスト。
生地は、混率見てもらえると察してもらえるかもしれませんが、経糸にウール、緯糸にリネン。
ウールについてはちゃんと梳毛(そもう)。
ウールには紡毛と梳毛がありますが、ちゃんと梳毛。
梳毛に加え、しかも僅かながら、肩高の仕様です。
大体今、テーラードカラースタイルのジャケットでもちゃんと肩高になってるものってめっきり見なくなりましたね。
ほとんどのものが身頃高と言って、ボディーの方が生地の位置が高い。
でも、やっぱり僕はこういうジャケット着るなら肩高の方が良いと思うんですけどね。
でもやりすぎると一気にビジネスおじさんになっちゃうから、それが難しいところ。
スーツはもちろん全部肩高なんですが、あれはやり過ぎじゃないですか。
で、このA.PRESSEのダブルブレストのジャケット。
さっきの梳毛ということと、肩高でつくられてるということ。
更に、見えないけど、着用時にとても重要になってくる"芯地"。
これが硬く仕上がってしまう接着芯ではなくて"フラシ芯"なの。
この3つの要素。
・梳毛
・肩高
・フラシ芯
これってかなりジャケットの仕立てでは重要になってきて、言葉だけ見ると、スーツの良いジャケットかな?って思うけど、そういう構築がされてるジャケットをなんと、
「ワンウォッシュ」
つまりはそのきっちりつくられてるのに"緩さ"を出して納品してくれてる。
こういうジャケットってなかなかないんですよ。
これはジャケットを着たいって思ってる方には見てもらいましょうかね。
組下のトラウザーもあるけど、いつもの手持ちのパンツにこれ着てみて。
もちろん本切羽。
袖まくるでしょ。
クラシカルなサイドベンツ。
写真じゃわかりにくいけど。
柄合わせもちゃんとしてる。
少し丸さはあるから日頃ジャケットを着慣れていない方にも手にしてもらいやすいとは思いますね。
A.PRESSE
Two Tuck Trousers
material _ WOOL 60%,LINEN 40%
color _ CHARCOAL
size _ 1,2,3
先ほどのジャケットと同じ生地のトラウザーです。
こちらもかなりクラシカルな構築になってる。
天狗、持ち出し、マーベルト完備。
裾はもちろんステッチが露出しないまつり仕様。
前だけキュプラの半裏です。
柄合わせもも。
フロントインタック。
つくりはクラシカルだけど、形は必要な部分の余白もしっかりとあり、現代的な形ですね。
ジャケットを手にしていただいた方はトラウザーもあるとセットアップにはなるけど、これも手持ちのセーターとかコートで組み合わせてもらえると良いかもしれません。
A.PRESSE見てみてください。